No.13 AZシリーズと11種のステッピングモータ用減速機で広がる用途

ダミーイメージ

ステッピングモータの特徴として、内部の構造から俊敏な立ち上がり動作と、超低速から中速域
まで高トルクが得られるモータです。このステッピングモータの機能を高めた商品がオリエンタ
ルモーターのαSTEP(アルファステップ) AZシリーズです。AZシリーズは、バッテリーレス
アブソリュートエンコーダの搭載→バッテリー交換は不要で、任意に機械原点を設定できますの
でセンサが不要になります。
位置決め機能内蔵ドライバや各種ネットワーク対応ドライバを選択できるので、上位のコントロ
ーラを選びません。パルス列信号の指令位置に対する、実際のローター回転位置の偏差(遅れ/
進み)を偏差カウンタで演算しています。偏差カウンタの演算結果から「過負荷領域」を判別
し、オープンモード/クローズドモードの制御を切り替えて運転します。
クローズドモードでは、ローター回転位置に対して瞬時最大トルクが発生するようモータ巻線の励磁状態を制御します。 急な負荷変動に対しても瞬時
にクローズドループ制御を行うことで異常を回避します。通常運転時のオープンループ制御”の利点と過負荷領域でのクローズドループ制御の利点を
ハイブリッドした独自制御をおこなう、ステッピングモータベースのモータです。
またドライバの機能として、モータの発生トルクを任意の値に制限する制御(押し当て運転など)が可能です。このAZシリーズに特徴のある減速機を
組み合わせることで、高精度、高分解能、高出力、大慣性駆動、超低速運転に加えて、省スペースに貢献できます。

AZシリーズモータの詳細はこちら≫

オリエンタルモーターαSTEP(アルファステップ) AZシリーズ+減速機との組み合わせで広がる用途

小型・軽量・高トルクならAZシリーズとハーモニックギヤとの組み合わせ

ハーモニックギヤは、同時にかみ合う歯数が多く、伝達できるトルクが大きいため、高減速比を実現することができます。
また、構成部品が少なく軽量な減速機です。コンパクトな装置設計やロボットの先端の駆動軸の軽量化に貢献します。

高トルクならαSTEP(アルファステップ)AZシリーズと遊星歯車減速機との組み合わせ

遊星歯車は、複数の歯車で負荷を分散し、トルクを伝達するため、衝撃にも強く、耐久性に優れています。
また、低減速比が実現でき、高速性を重要視する機構に最適です。

AZシリーズと組み合わせ可能な高精度減速機

AZシリーズに高精度ギヤを付けることでモータの小型化、高分解能化、搬送重量の拡大、大慣性体の駆動が可能になります。
AZシリーズと組み合わせができる高精度減速機を説明します。

オリエンタルモーター株式会社

◆TSギヤード (平歯車)
 低減速比、高速運転
◆FCギヤード (直交軸)
 位置決め用直交軸ギヤ
バックラッシ 10分
減速比 1/3.6~1/30
許容トルク 0.65~25[N・m]
最高回転数 833[r/min]
バックラッシ 10分
減速比 1/7.2~1/30
許容トルク 0.7~10.5[N・m]
最高回転数 416[r/min]
平歯車減速機の出力段とそれに噛み合う歯車にテーパーギヤを採用。
テーパーギヤ同士を押し付けながら噛み合わせ量を調整し低バック
ラッシを実現します。
フェースギヤ(円盤状の歯車)と平歯車で構成された直交軸タイプ
高精度加工によりフェースギヤの小型化、高強度化し、バックラッシを
抑えた小型直交軸です。
◆PSギヤード (遊星歯車)
 角度割り出しに便利な減速比
◆HPGギヤード (遊星歯車)
 高精度位置決め
バックラッシ 7分
減速比 1/5~1/50
許容トルク 1.5~37[N・m]
最高回転数 600[r/min
バックラッシ 3分
減速比 1/5、1/9、1/15
許容トルク 1.5~24[N・m]
最高回転数 900[r/min]
歯車強度向上によるトルク向上、軸受の大型化による許容回転速度
範囲の拡大、バックラッシ量の低減 、コンパクト化を重視した
設計による全長の短縮化。
太陽歯車と遊星歯車、遊星歯車と内歯車のかみあい部の干渉から、回転
トルクのムラや、騒音の原因を解決するために、「薄肉弾性内歯車」を
開発し、調整機構なしで低バックラッシを実現、減速機寿命の範囲内で
バックラッシ変化がほとんどありません。
◆ハーモニックギヤード (波動減速機)
 高精度位置決め
ノンバックラッシ
減速比 1/50、1/100
許容トルク 3.5~52[N・m]
最高回転数 70[r/min]
比類ない優れた位置決め精度を発揮するハーモニックギヤは、金属の
弾性力学を応用した減速機です。ハーモニックギヤは、
一般の平歯車
による減速機とは異なり、バックラッシ
(歯の噛み合い遊び)があ
りません。同時に噛み合う歯数が多く、
歯のピッチ誤差や累積ピッ
チ誤差の回転精度への影響が平均化
され、高い位置決め精度が得ら
れます。

株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズ

◆Harmonic Drive ®
CSF-mini シリーズ 1U 小型タイプ  (波動減速機)
◆Harmonic Drive ®
CSF-mini シリーズ 2UP 超扁平・高剛性タイプ (波動減速機)
ノンバックラッシ
取付角寸法 20/42mm

減速比  1/30、1/50、1/100
許容トルク 0.25~0.6[N・m]
最高回転数 66.6[r/min]
ノンバックラッシ
取付角寸法 28/42mm

減速比  1/30、1/50、1/100
許容トルク  0.9~7.8[N・m]
最高回転数 116[r/min]
独自開発の小型4 点接触ボールベアリングを主軸受けに採用、外部
負荷の直接支持が可能です。超小型でノンバックラッシ・
高位置決
め・高回転精度を実現します。

・質量25gな超軽量
・フランジ取付け / 丸シャフト取付
超扁平型で、出力部の主軸受にクロスローラ・ベアリングを採用する
ことで高剛性を実現。外部負荷の直接支持が可能、 装置をコンパクト
に設計する事が出来ます。
・フランジ取付け
◆Harmonic Drive ®
CSGシリーズ ギヤヘッドタイプ(波動減速機)
ノンバックラッシ
型番 : 14, 17, 20, 25, 32

減速比 : 50, 80, 100, 120, 160
許容トルク ~178N・m
最高回転数 70[rpm]
定格トルク・性能は従来品と同等でありながら、形状の新設計
軽量部材の採用により約30%の軽量化を実現しました。

ロボットの高速化、可搬重量のアップに貢献します。
◆Harmonic Planetary ®
HPG シリーズ ギヤヘッドタイプ (遊星歯車)
◆Harmonic Planetary ®
HPN シリーズ ギヤヘッドタイプ (遊星歯車)
バックラッシ 3分
減速比   1/3~1/45
許容トルク 1.5~108[N・m]
最高回転数 1500[r/min]
バックラッシ(1段型 1/10まで)3分,5分
(2段型 1/15から)3分、5分、7分以下
減速比   1/3~1/50
許容トルク ~85N・m
最高回転数 1200[r/min]
独自のバックラッシ除去機構を備え、高い回転精度を実現。
・フランジ出力、同芯軸シャフト出力(キー付き、キーなし)
・AZ/ARシリーズ用取付フランジ付き
高精度のヘリカル歯車を採用。 静音、軽量コンパクト、かつ短納期・
低価格を実現した精密遊星歯車減速機。装置の耐久性と信頼性が向上。

日本電産シンポ株式会社

◆エイブル減速機 同芯軸 VRXF シリーズ(アダプタタイプ)
バックラッシ 15分
減速比 1/3~1/81
許容トルク 0.9~56[N・m]
最高回転数 1500[r/min]
新設計の歯車と総コロ式構造により伝達トルクがアップしました。
また、新しいはすば歯車の採用での静穏化、高性能グリース採用
でのより高効率化で漏油対策も万全、といった特徴を持つ
同芯軸タイプのギヤヘッドです。

株式会社ニッセイ

◆コンパクト高精度減速機(直交軸) AFCシリーズ
バックラッシ 3分または 30分
減速比 1/5~ 1/30
許容トルク 2~13[N・m]
最高回転数 800[r/min]
省スペース部品コスト削減直交軸中空軸タイプと中実軸タイプから
べます。中空ギヤヘッドはカップリング締結の必要がありませ
ん。
装置の設計や組み立てにかかる工数削減にも貢献します。


AZモータと各種減速機の許容トルク・バックラッシ比較/AZモータ取付角ごとに組み合わせ可能な減速機をご確認いただけます。

[仕様値]左:許容トルク(単位 N・m)/右:バックラッシ(単位 分)

AZモータ部
取付角
TS(平歯)
PS(遊星)
HPG(遊星)
HPN(遊星)
VRXF(遊星)
CSF1U(波動)
CSF2U(波動)
CSG(波動)

HDS(波動)
FCギヤ(直交)
AFCギヤ(中空)
20mm
AZM15



0.6/ゼロ
28mm
AZM24/26

0.5/35

5.0/ゼロ

2.4/ゼロ
42mm
AZM46/48

2.3/15

3.0/15

10/3

5.0/7

12/15

5.0/ゼロ

7.8/ゼロ

52/ゼロ

5.0/ゼロ

3/15
60mm
AZM66/69

6.0/10

8.0/7

29/3

16/7

23/15

178/ゼロ

10/ゼロ

10/10

13/3
90mm
AZM98

25/10

37/7

45/3

13/5

56/15

178/ゼロ

52/ゼロ

ギヤの原理と構造についてはこちら⋙ 

ページトップへ