No.03 お客様採用事例：株式会社池田ネジ商会

: 垂直多関節ロボットアーム・プログラムサポート採用事例
初めてのロボット導入を支えた
プログラムサポートとは？; ■装置　　　薄膜被膜によるネジの一体化装置（社内設備）

■用途　　　加熱処理後のワーク搬送

■採用製品　垂直多関節ロボットアーム　OVR350K1
　　　　　　ブログラマブル表示機（以下タッチパネル）　LT4000Mシリーズ

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解決策
導入効果
ご採用製品
お客様情報

課題：手作業を自動化したい

まず貴社の事業内容についてお伺いできますか？

当社はネジ類の製作販売を行っています。主力商品はパクト（右写真）^※。1984年に発売したナット・ワッシャ・スプリングワッシャを薄膜被膜で一体化した製品です。一体化することにより現場での正確性や作業性向上に貢献します。ネジ締め時に"ポロッ"とワッシャなどを落とす作業ミスを多くの方が経験していると思いますが、パクトを使用することによって防ぐことができます。用途は様々で一般的な住宅から高層ビル、また地下鉄工事や国際ハブ空港などでも採用されています。特に作業条件が悪いところ（足場が不安定、暗いなど）での作業にご好評をいだたいています。発売後「クレームゼロ」なので、使いやすさだけでなく品質にも自信があります。
※パクト（PACT）はPack Bolt、Pack Nutの略称　詳しくはコチラ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

どんな課題を抱えていたのでしょうか？

新しいパクトの被膜工程の自動化です。既存のタイプとは形状が異なるため工程を新しくする必要がありました。被膜工程は熱収縮するのでワークが高温になります。作業者がやけどしないように冶具を使ってワークを次工程へ搬送させますが、不安定なので生産個数が上がりませんでした。

解決策：プログラムサポートの活用でシンプルなシステムを実現

ロボットアームとタッチパネルによる装置設計を進めたきっかけ・決め手を教えてください

以前製作したネジ通し試験機でオリムベクスタにサポートしていただいた経験があったためです。 ネジ通し試験機は当社オリジナルの試験機で、パーツフィーダから流れてきたナットをネジ検査冶具（ボルト）を通して良品・不良品を判別するものです。モータやエアなどで様々な動きがありますが制御は出来るだけシンプルにできないかと考えていました。その時に別の案件で来ていたオリムベクスタの方に「PLCを使わずタッチパネルだけで制御できますよ」と教えていただきました。しかしタッチパネルが未経験だったので少し躊躇していたのですがプログラムサポートの話を聞いてやってみることにしました。プログラムサポートはタッチパネルの選定だけでなく、目的の動作を実現するための画面の作画や導入時のプログラム作成までフォローしてくれるサービスです。立ち上げ段階で何度かつまづく場面もありましたが都度教えていただき、無事完成しました。
【ネジ通し試験機】

ロボットアームはまた別の機会に紹介していただきました。当社としては未経験の領域ですが、新しいものを使いたい気質なのでロボットアームとタッチパネルによるPLCを使わないシンプルなシステム構築にチャレンジしました。
装置にはロボットアームのほか電動スライダなどもありますが、それらの設定や位置の表示もタッチパネルで出来るように、今回もプログラムサポートを活用しました。またワークをテーブルへ滑り落とす直前に先端のエンドエフェクタを反転させるのですが、その動作が影響したのか、立ち上げ途中ロボットコントローラ MRC01/プログラミングソフト MRC-Studioでの原点の設定に苦労しました。その時もオンラインでサポートしていただきながらなんとかクリアできました。その時以外はロボットコントローラの設定はとても簡単で、ゲーム感覚で進めることができました。

【ネジ被膜装置全景】
左写真　ロボットアーム：ワークをつかみ中央のターンテーブルへ搬送．先端の冶具は断熱性の高いナイロン
右写真　タッチパネル　：プログラムサポートで作画した画面の表示例

【ワーク搬送動作】
ワークへアプローチ．先端の冶具はU字状 ➡ワークを載せて上昇　　　　　　　　　　 ➡旋回してターンテーブル中央へ　　　 ➡先端を反転後、斜めの姿勢で滑り落とす　